Zola ゾラ

Zola ゾラ

米デトロイト在住の女性によるTwitterへの計148の連続投稿と、その物語をフィーチャーしたローリングストーン誌の記事を、気鋭の映画スタジオ・A24が映画化した“リアルSNSストーリー。

企画の始まりは、2015年10月、デトロイトに住むアザイア“ゾラ”キングがTwitterに投稿した、スリリングな計148のツイート。「ムーンライト」「ミッドサマー」など次々にヒット作を生み出すA24が手がけた映画版では、「マ・レイニーのブラックボトム」でダシー・メイを演じ、存在感を発揮したテイラー・ペイジと、エルビス・プレスリーの孫で、「マッドマックス 怒りのデス・ロード」「アンダー・ザ・シルバーレイク」などで知られるライリー・キーオが共演した。SNSと現実が交差する、いまという時代を映した、オフビートな青春を描く。

物語の主人公は、デトロイトのウエイトレスで、ストリッパーでもあるゾラ(ペイジ)。ある日、勤め先のレストランに客としてやってきたステファニ(キーオ)と、「ダンスができる」という共通点で意気投合し、連絡先を交換する。その翌日、ゾラはステファニから「ダンスで大金を稼ぐ旅に出よう」と誘われ、あまりに急な出来事に困惑しながらも、一緒にフロリダへ向かうことに。これが48時間の悪夢の始まりだとは、ゾラは想像もしていなかった――。

本作は、2020年のパームスプリングス国際映画祭(新人監督賞)をはじめ、22年のインディペンデント・スピリット賞(主演女優賞・脚本賞)、ブラックフィルム批評家サークル賞(パイオニア賞)、ブラックリール賞(優秀インディペンデント映画賞)など受賞を重ねてきた。全米公開当時は、ミッシー・エリオットやケイティ・ペリーらがSNSで言及し、本作を2度見たカニエ・ウェストは、劇伴のミックスを発表するなど、多くのセレブたちが熱狂。劇中ではUSHER、「MIGOS」、「2 CHAINZ」など人気アーティストたちの楽曲が使用されている。

監督を務めたのは、長編デビュー作「Lemon(原題)」(2017)がサンダンス映画祭で絶賛され、人気ブランド「miu miu」の女性監督シリーズに抜てきされたジャニクサ・ブラボー。ブラボー監督は、「アザイアのツイートはガッツと迫力のある展開で、まるでカーディ・Bの『ボーダック・イエロー』とデビッド・リンチの『ブルーベルベット』の交差点」のように感じたという。主人公ゾラについては、「ゾラはアメリカで働きながら暮らす若い黒人女性です。自分を認めてくれない、守ってくれない環境のなかで、彼女は主体性を保っている。私はその主体性に強く惹きつけられたのです」と明かす。撮影は、「パワー・オブ・ザ・ドッグ」で第94回アカデミー撮影賞にノミネートされたアリ・ウェグナー、サウンドトラックは「アンダー・ザ・スキン 種の捕食」「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」の“ミカチュー”ことミカ・レビが担当する。
原題 Zola
監督 ジャニクザ・ブラボー
出演 テイラー・ペイジ、ライリー・キーオ、ニコラス・ブラウン、アリエル・スタッチェル、コールマン・ドミンゴ 他
作品データ 2021年製作/86分/R18+/アメリカ
配給 トランスフォーマー
公式サイト https://transformer.co.jp/m/zola/
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